ニムラ舞踊賞

牧阿佐美バレエ団プリンシパルの菊地研さんが<第37回ニムラ舞踊賞>を受賞した

 

8月31日、私は同僚である牧バレエ団のバレエミストレスのゆうきみほさんと供に、授賞式に出席すべく、新宿発10:00の<スーパーあずさ11号>に乗って授賞式場である上諏訪まででかけていった

 

授賞式は13:30より上諏訪の某ホールにて関係者多数が集まる中、司会者の挨拶に続き舞踊評論家の山野博大氏による選考理由と選考課程の説明から始まった

 

ニムラ舞踊賞は故新村英一氏の没後、新村氏が故藤原正男氏を通じて託された寄付金を元に1973年に基金が設立され、その後多くの関係者によって賞の運営が続けられてきた

 

私が4歳から20歳までの間、バレエの師であった故大滝愛子先生がニューヨークに留学されていた際に師事されていたのが新村氏と当時トップバレリーナの一人であられた奥様のリサン・ケイ女史で、同時期には牧阿佐美先生もニューヨークに留学されており、こちらもトップバレリーナのアレクサンドル・ダニロヴァ女史に指示されていた

 

そして牧阿佐美先生は<第8回>に、大滝愛子先生は<第17回>にニムラ賞を受賞されている

 

なにか、不思議な縁でつながれているように思え、この度の菊地さんの受賞には彼へのお祝いは勿論のこと、是非、新村氏の故郷である上諏訪までいってみたかった

 

授賞式の話にもどると、本日の主役の菊地さんは緊張されてはいたものの、心のこもった、しかし若者らしいご挨拶をされて列席者の笑いを誘ったり、芸術家としての心証を述べてその成長ぶりを示されていた

 

私は彼がバレエ団に入団してきた17歳の時からのミストレスとダンサーとしての長いお付き合いなこともあり、他人事とは思えず心からの賞賛を送らずにはいられなかった

 

式は最後に主要関係者の集合記念写真撮影を以て滞りなく終了した

 

ゆうきさんと私は上諏訪発15:45の特急あずさにて帰路についた

 

行きには曇っていた空も晴れ、甲府あたりでは車窓から薄雲のかかった槍ヶ岳や中央アルプスが見えてなかなかいい1日旅であった