私は横浜の金沢八景で生まれ、10歳の時に父の仕事の都合で茅ヶ崎に移り住み、23歳の時に結婚して藤沢に棲みつきました。
以来47年間はずっと今の住所に住み続けているわけです。
若いころは忙しさと目的一途ばかりで周りの些細なことには気づかずに過ごしていたのが、最近は歳のせいか当たり前の日常に小さな感動を覚えるようになりました。
特に朝は地上での生き物の一日が始まり、その営みのざわめきが私にとっての癒しと感じるようになってきたのです。
寝室の窓からはスズメたちの会話するチュンチュン
少し遠くの林からは「ホーホケキョ」と鶯の美しい歌声が
その美声を遮るかのように我が家のペットたちの朝食を催促する声、ワン・ニャー
厨房で朝餉の支度をしていると・・・ぺちゃくちゃガヤガヤ○×▽◇○×・・時折り叫び声
このサウンドは私の家の前の道路を歩いて小学校へ通う子供たちの声なんです。
キャベツを刻みながら、知らず知らずのうちに口元が緩んで・・平和なんだ・・・と、子供たちのざわめきが耳に心地よく沁みわたるのを毎朝楽しんでいます。
今は日に日に近づくスタジオの発表会の準備と牧阿佐美バレエ団との仕事とで少々過労気味の毎日を過ごしていますが、朝のこの平和なざわめきのおかげで自身が置かれている幸せな状況に改めて感謝し、新たな活力を見出せています。
藤沢って本当に素敵な街なんです。
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