11月23日(月)、上野文化会館にて上演中のストゥットゥガルトバレエ団「オネーギン」を観た
この作品を初めてビデオで見た時からずっと本物の舞台を観たいと思いつつ長い年月が流れ、今回やっと生の舞台に向かい合うことができた
私の頭の中には初演でタチヤーナ役(女性主役)を踊っていたマリシア・ハイデのイメージが濃く焼き付いていたが、この日のタチヤーナ役のアンナ・オサチェンコはM・ハイデに並ぶ踊りと名演技で私の心を深く掴んだ
特に終幕の、永遠の恋人オネーギンの愛を拒絶せざるを得なかった女心の表現は、踊り手の域を超えた<芸術そのもの の化身>を感じ、私は柄にもなく涙が止まらなかったほどであった
主役のジェイソン・レイリーもニヒルで都会的なオネーギン役を彼なりの個性で表現し、タチヤーナとのドラマチックでハイレベルのパ・ド・ドウを見事なまでにこなして客席を圧倒した
タチヤーナの妹オリガの婚約者で第二幕では事のもつれからオネーギンと決闘して死んでしまう
レンスキー役のダニエル・カマルゴは私好みのイケメンですべてが素敵だった(私の贔屓目かも)
コール・ド・バレエにはプロとしては技術的に未熟さを感じさせるダンサーが男女合わせて数名いたが、反面そのフレッシュさで好感が持てたし、作品は初めから終わりまでエネルギーとスピード感に溢れていてあっという間の2時間15分であった
温泉に行ってのリフレッシュも良いが、秀逸な作品を観てもかなりリフレッシュすることに改めて気づかされた1日となった
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