デパ地下(食品)で買い物をしていた時のことでした。
いつもは見かけない店舗が出ていて年配のおじさんが威勢よく売り込みをしていたので、思わず立ち寄ってしまったのです。
店主が「奥さん、旨いから試食してってよ」と言うので見ると<鯖の酢〆>が試食用に細かく刻まれて並んでいました。
全部で昆布・赤紫蘇・マリネ―・(?忘れました)の4種類があって・・・そうそう、その時は私の両隣にお客さんのご婦人もいて、計三人で試食しながら「美味しい!」だの「チョット酸っぱい」だの言いたいことを言って賑やかな試食会になっていたのです。
そして、初めに私の左隣のご婦人が「私、昆布鯖を二切れにマリネ―二切れ、頂戴!」と言って購入していきました。
私と右隣のご婦人は「うーん・・昆布鯖も美味しいけど少し酢っぱいわね、マリネ―が一番まろやかかも・・・」などと言っていたのですが、ご婦人は急に何かを思い出したように
「アッ、マリネ―で海苔巻にしたいから、私はマリネ―二切れ買うわ」と
私はご婦人に
「鯖のマリネ―での海苔巻きって、そんなに美味しいのですか?私食べたこと無いのですけど」
「アラ!そう・・美味しいんですよ、さっぱりしていて、キューリなんかも足してね」
興味をもった私は店主に「私もマリネ―二切れ下さい」(売れ行きの良さに店主はニンマリ)
後日、早速お弁当を作った時に<鯖のマリネ―海苔巻>を試してみたのですが、右隣のご婦人の言ったとおり癖が無くサッパリとした得も言われぬ美味しさに新鮮な感動を覚えました。
本来、私にとっては酸っぱい食品や生に近い蒼魚は苦手な食品の部類に属していたのですが、この日を以て鯖の酢〆は我が家のレパートリーに加わることとなったのです。
私と<鯖のマリネ―>との出会いの話でした。
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